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生成AI×K-POP:CNT Techが二次IPプラットフォームに投資

CNT Techは、生成AIを活用したK-POP二次IPプラットフォーム「Company A」に投資を行った。93億ドル規模のK-POP市場において、AIとファンダムの融合は新たな収益源となっている。起業家は、巨大エンタメ企業と直接競合せず、技術を用いて既存の巨大ファンダムを収益化する戦略に注目すべきである。

ニュース投資・ファンディング
公開日2026.03.26
更新日2026.03.26

CNT Techは、生成AIを活用したK-POP二次IPプラットフォーム「Company A」に投資を行った。93億ドル規模のK-POP市場において、AIとファンダムの融合は新たな収益源となっている。起業家は、巨大エンタメ企業と直接競合せず、技術を用いて既存の巨大ファンダムを収益化する戦略に注目すべきである。

AIとK-POPファンダムの融合

韓国の有力アクセラレーターであるCNT Techは、生成AIを基盤とするK-POP二次IPプラットフォーム企業「Company A」への投資を実施した。Company Aは、ファンダム参加型コマースサービス「myStarGoods」を運営し、AI技術を用いてアイドルに関連するキャラクターIPやグッズを展開している。この投資は、忠南情報文化産業振興院や梨花女子大学・檀国大学のファンドを通じて行われ、地域機関や教育機関がAIとエンターテインメントの融合に高い関心を示していることが伺える。

巨大化するK-POP市場とスタートアップの立ち位置

世界のK-POP市場は2023年に93億ドルに達し、2027年には130億ドル規模に成長すると予測されている。HYBE(2023年売上2兆1,800億ウォン)やSMエンターテインメント(同9,051億ウォン)といった巨大企業が市場を支配し、Weverse(MAU 1,000万人)のような独自プラットフォームでファンを囲い込んでいる。スタートアップがアーティストの発掘やマネジメントで直接競合することは極めて困難である。しかし、2億人を超えるアクティブファンが存在し、IPライセンス収益が2,000億ウォンを超えるこの市場には、二次的なビジネスチャンスが広がっている。

生成AIがもたらす二次IPの革新

Company Aのアプローチは、生成AIを活用して二次IP(ファン向けのキャラクターや派生コンテンツ)の制作コストを劇的に下げることにある。TikTokでのK-POP関連動画の再生回数が5,000億回を超えるなど、ファンの熱量は非常に高い。AIを用いることで、個々のファンの好みに合わせたパーソナライズされたグッズやデジタルコンテンツを迅速かつ安価に提供することが可能となり、スケーラビリティの高いビジネスモデルを構築できる。

起業家へのアクションアイテム

  1. 巨大な波に乗る(B2B2Cアプローチ):エンタメ業界に参入する場合、一次コンテンツを作るのではなく、既存の巨大なファンダム(例:4,000万〜5,000万人のBTS ARMY)に向けたツールやサービスを提供する「ピッケルとシャベル」戦略をとるべきである。
  2. AIによる限界費用の削減:クリエイターエコノミーやグッズ販売において、生成AIを単なるバズワードとしてではなく、パーソナライゼーションのコストを限りなくゼロに近づける中核技術として組み込む。
  3. 多様な資金調達チャネルの開拓:本件のように、地方自治体や大学が主導するファンドは、文化産業やディープテックの交差点にあるスタートアップにとって有力な資金源となる。自社の事業がもたらす地域経済や産業振興へのインパクトをアピールすることが重要である。