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メモリ価格が下がらなければ、次世代機は1,000ドルから始まる

公開日: 2026-08-20

コンソールメモリ価格ハードウェア原価ゲーム産業価格戦略

マイクロソフトが値上げ告知に書いた倍率

8月1日からXbox Series Xは649.99ドルから799.99ドルになった。Series Sも399.99ドルから499.99ドルに上がった。2TBのGalaxy Black特別版は生産終了である。今回の焦点は、値上げに添えられた説明のほうだ。コンソール向けのストレージとメモリの価格が2.5倍以上に上がり、2027年秋にはさらに倍になると見ている、と同社は書いた。

これはアナリストの推計ではなく、部材を実際に買っている会社が自社名で出した見通しである。理由自体は目新しくない。サムスン電子とSKハイニックスが増産分をAIデータセンター向けの広帯域メモリに先に回すため、コンソールやPCに載る汎用メモリの順番が後ろへずれる。コンソールは本体を薄利か赤字で売り、ソフトとサブスクで回収する商売だ。メモリとストレージが原価に占める割合が上がるほど、その赤字を抱える余地が狭くなる。

マイクロソフトは同じ日に無利子分割払いと後払い、認定リファービッシュ品の最大100ドル引きを一緒に出した。価格を下げられないので支払い方を変えた形になる。

3,900万台が300ドルの値段だ

アンペア・アナリシスが8月18日に出した予測は、この原価の話を販売台数に置き換える。ソニーとマイクロソフトが2028年に、従来設計を少し改良した次世代機を1,000ドルで出した場合、700ドルで出したときに比べて最初の5年で3,900万台売れない。インストールベース、つまり実際にその機械を持っている人の数は38%小さくなる。2031年までにPlayStationとXboxを合わせたコンソールのゲーム・サービス市場は34億ドル、率にして12%縮む。

シニアリサーチディレクターのピアーズ・ハーディングロールズは、断定ではなく条件を置いた。従来型を少し改良しただけの機器を大幅に高い価格で出せば、届く相手そのものが減るという言い方である。示された道は三つだ。部材価格が下がるまで発売を遅らせるか、メーカーがより厚く赤字を負って補助するか、その値段に見合うだけ別のものを作るか。

コンソール向けにゲームを出すチームには、計算が一つ変わる。同じ販売目標を保つなら、小さくなった母数からより高い割合を取らなければならない。100万本で採算が合う企画は、インストールベースが38%小さい世界でも同じ100万本を狙うことになり、必要な浸透率が跳ね上がる。

もう一方の予測は2028年に部材が緩むと見る

S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのケーガンは違う絵を描く。アナリストのニール・バーバーは今年のコンソール出荷を3,390万台と見た。前年比19.5%減で、内訳はSwitch 2が1,710万台、PS5が1,320万台、Xbox Series XとSが250万台である。それでも次世代機の価格は600ドルから800ドルの範囲と見ており、PS6は2028年に400万台で始まり2030年に1,720万台まで伸びる想定だ。

二つの予測の差は好みではなく、前提が一つ違うだけだ。ケーガンの600~800ドルは、2028年までに部材の逼迫が十分に緩むという仮定の上に立っている。マイクロソフトはその仮定と正面からぶつかる文章を、すでに公開文書に書いた。どちらが当たるかは今わからない。だからこそ片方だけで計画を組むのが危ない。

2028年のコンソール売上を事業計画に入れているなら、700ドルと1,000ドルの二通りで計算しておくほうがいい。二つの版でマーケティング予算や発売時期、対応プラットフォームの優先順位が変わるなら、その差がこの予測を追い続ける理由になる。価格を下げられなかった会社が次に触ったのは決済だった。マイクロソフトは値上げと同じ日に分割払いとリファービッシュ割引を付けた。コンソールに載せて売る製品があるなら、その決済の流れがどう変わるかから確認してみたい。